2012/06/19

読む順番を気をつければ、もっと楽しめたはずと思った本 - 「放浪の天才数学者エルデシュ」

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Book / ShironekoEuro
読んでから少し経っているんですが、今更ながらの感想を少し。

この本は、元々【面白すぎて寝食の間も惜しんで一気に読んだ本 】という、2ちゃんねるのまとめサイトの記事で名前があがってるのを見て、興味をもったものでした。

対比として、「フェルマーの最終定理 (新潮文庫)」があげられていたので、そこまで面白いのなら、外すわけにはいかない!と。

また、著者がポール・ホフマンと言うことで、前に「神の左手」という本を読んでいて、個人的に評価が高かったので・・・。

・・・高かったので、期待しすぎたのかもしれませんねw


概要

本の基本的内容は、生涯に約1500篇もの論文を発表したという、ハンガリーはブダペスト出身の数学者、ポール・エルデシュの生涯を綴った伝記物。

エルデシュという人は、とかく常識外れの生活を送っていたようで、1日19時間数学の研究をして、論文を生涯に1475本発表し、トランク一つだけをもって世界中の数学者の元を訪ねて、共同研究などをしたという。

金銭に執着せず、本当に好きな数学だけを愛した幸せな人だったようですね。

日本語版の書名の通り,エルデシュは類いまれな天才であり,自宅を持たずに友人の家を泊まり歩く放浪の数学者であった。また奇行の多いことでも有名で,表紙にはコミカルなイラストが掲げられ「宇宙一おかしな男」というキャッチコピーが添えられている。
via - amazon

感想

さて、そんな期待感を持って読んでいった本書なのですが、やっぱり期待しすぎたのでしょう。

気になった点からあげていくと、

  • 伝記と銘打つものの、中盤過ぎから本人以外のエピソードの比重が大きく、本人の詳しい研究内容などが説明されているわけではない。
  • エピソード中心で進みかと思えば、妙に数学式が詳しく載っていたりして、ややバランスが崩れている気がする。また、数式は、事前知識がないと理解出来ないような内容に感じる。
  • 丁寧に書かれているというより、キーワード的な構成。

逆に、いいなと思うのは、

  • ポール・エルデシュの人物の良さと幸せ感が、存分に伝わる。
  • エルデシュ本人もそうだが、付き合いのあった人達とのエピソードは、ニヤッとなるし、憧れ感を呼び覚ます文章。


数だけで言えば、気になった点が多くなってしまいましたが、このあたりは完全に好みかと思います。私のように、期待し過ぎが無ければ、充分以上に楽しめるはずですし、こんな驚くような人がいたのが!?と、エルデシュ本人にも、興味が増すことうけ合いです。


ただ数学のためだけに生きていて、名声を得ているのに財産を持たず、友人の家と転々としながら共同研究をする。自分自身の欲がないためか、共同研究者や、後輩となる若い研究者に、惜しげも無く知識を与える。

そのあまりの伝説ぶりに、「エルデシュ数」なんてものまで生み出されてしまうというし、エルデシュ以上に論文を発表したのは、オイラーのみという。

何故か一般的には、余り知られてないような気がするエルデシュですが、数学に生きるという面白さを、エルデシュを通じて知ることが出来るかもしれません。数学の本ではなく、数学の世界の本ですけどね(゚ー゚*)


「フェルマーの最終定理 / サイモン・シン」や、「喜嶋先生の静かな世界 / 森博嗣」を読んで、気に入った人や、違った雰囲気の数学界のストーリーを読んでみたいという人には、オススメ出来ると思いました。

同じジャンルの本というのは、読む順番も、たまに影響が出てしまうのが難しくもあり、選ぶ楽しみでもあるかなと思います。そして、もっと面白い本を!と探したくなる自分の事は、結構好きだったりしますw


参考リンク

ポール・エルデシュ - Wikipedia

エルデシュ数 - Wikipedia



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